「ライブに行こう!」

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ここのところ、AIとかIOTという言葉が新聞に出ない日はないくらい、いわゆるブームである。かく言う当社も、その波に乗り遅れないように必死でしがみついている。

その中の一つ、VR(バーチャルリアリティ)の期待が高まり、もう家を出なくても海外旅行が出来たり、あるいは空を飛べたり、水中を泳げたりする事もそんなに先ではないだろう。もはや我々は、わざわざそこに行かなくても大抵のことは出来るようだ。

 

例えば、コンサートなども、必死でチケットを取り、その日はずっと前から他の予定が入らないようにキープ。当日は少し早く行って入場の列に並び、そして人ごみに押されながら席に着く。野外だと暑さ、寒さもあり、始まっても広い会場だとお目当てのシンガーは、一寸法師くらいしか見えない。大抵は、飲食はダメ、長時間のコンサートになるとトイレも我慢しなけりゃならない。ああ、大変だ(涙)  

となると、やっぱりVRが最高!快適な部屋の中で、移動時間ゼロ。自分の好きな時間に好きなだけ見られる。途中食事やトイレで中断も出来る。将棋や碁と同じく、「ITの勝ち!」という事でめでたしめでたし!

 

「ちょっと待った!そうは問屋が卸さない!最近、生のライブやコンサートに行った事、あるの?」

 

かく言う僕も、ライブやコンサートなど、もう何十年もご無沙汰で、早くVRの時代が来ないかな?的な発想をしていた。そんな僕が、先日 友人に誘われてライブに行った。

 

その結果。一言!「ライブに行こう!」

本当にライブはいい!人間の人間による娯楽。それがライブだ!VRの楽しみはアンドロイドに任せておけばいい。ライブこそは生きてて良かった体験の一つである。

 

まず、実際ライブに行って、やってみた。ライブ会場で、目を閉じて聞いてみる。

それは最高級のスピーカーを用意して特別室で聞いた音楽と同じではないか?と思うでしょう?なんせ目を閉じているのだから。

それが、全く違うんですよ!

しいて例えるなら、(そんなものがあればの話だが)内装も光も温度も、また香りや音楽さえも非常によく出来たハワイ風の「日焼けサロン」と、本物の「ワイキキビーチ」で寝転がって日焼けしているのと同じくらい違う。

同じように焼けると思うが、その体験は全く違う。分かるでしょう?

 

で、自らの体験を元に、ライブとバーチャルの違いは何か?

独断と偏見の結論を言えば、「心が震えるかどうか。」という事。

  五感(視覚、聴覚など)までは、バーチャルでごまかせるかもしれない、しかし第六感、つまり心はバーチャルではごまかされない!これがライブ。

  1分前まで、全く知らなかった横の人、あるいは周りの人といつの間にか共に笑い、共に感動し、一緒に手を叩いて踊っている。これもライブ

  演奏家だけで作るものではなく、自分も含めた周りの人全員が作る。だから感動は、1倍ではなく、100倍でも、1000倍にもなる。これもライブ。

  音に出ない、言葉にも出ない、演奏者の人間そのものが伝わる。これもライブ。

つまり歌ったり、サックスを吹いたり、ベースを弾いたりして出た音ではなく、その音を出している人の感情とか生き方と言ったものが直接感じられるという事。

余談だが、辻調理士専門学校の理事長の辻さんが、以前テレビで「子供のころに、家族でレストランに行った時、それを作った料理人の年齢や経歴を当てるゲームをやっていた。それが結構当たる。」というような事を言っていたが、確かに出された料理で、その人の性格や、人生までも見える時がある。とそれと同じ。

 

そう考えると、

最初に書いたライブ特有の不便さも、全てライブを心で味わうための演出であり、効果となる。つまり、

  3時間以上小さな椅子で座っていると、お尻が痛くなる。これもライブ

  汗だくの中で、何時間も窮屈な空間の中で応援しているのもライブ

  トイレを我慢して、あるいは空腹を我慢して、というより途中からそれさえ忘れて、終わった後にトイレに駆け込んだり、おなかが鳴るのもライブ

  公演後、人ごみの中、長時間かけて、会場を出るのもライブ

  そして最後、帰り道で先ほどの曲を無意識に鼻歌でも歌っていて、ふっと気づいて周りを見るのもライブ

 

振り返ると人生、苦労したり、きつかった方が印象に強く残っている。ライブとは生きる事なのである。

 

今回のまなび「ライブとは、生きる事である。」

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はじめまして! 治山です。 今回から、ブログというものに挑戦します。 「をとこ(男)もす(る)という日記というものを、社長もして心みむとて、するなり。」というか、 「つれづれなるままに・・。」という心情でしょうか。

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このページは、haruyamaが2017年7月12日 15:47に書いたブログ記事です。

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