ラグビー情景2

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勝負は勝ち負けというが、勝ち負けより圧倒的に心に刺さり、長く記憶されるものがある。それは一瞬一瞬の場面である。過去のオリンピックやワールドカップも勝ち負けより、シーンが鮮明に思い出される。

10年後、20年後、確かに初の初戦突破という「記録」は残るだろう。

しかし、それ以上に我々の心に強く残るのは、数々の代表選手たちの顔であり、世界の競合と力の限り戦った場面だろうと思う。

 

日本代表メンバーの面々を見ると、失礼ながらスポーツ選手というより、むしろ漁師や猟師に近い雰囲気がある。自分より大きな獲物に、ケガをいとわず食らいつき、命をかけて挑み続ける。「老人と海」に似た、お金や名誉など関係なく、自分のプライドをかけて戦い続ける英雄の顔である。

 

何かで読んだが、昨年は220日の合宿を行ったという。

考えてみれば月曜日から金曜日まで一年間合宿をやっていたようなもの。我々ビジネスパーソンがこんな合宿(ビジネス合宿)を行う事を考えると、精神的にも肉体的にも不可能ではないかと思う。

 

今回の出場チームのチームロゴが全て入った帽子(キャップ)を買った。帽子全体にピンバッチをつけているみたいで、デザイン的にはゴチャゴチャとうるさいが、その中で日本の桜ロゴが、すごく目立つ。デザイン、色的にも。

一見、ラグビーという戦闘的なイメージのスポーツに柔らかい、一件サンリオにもありそうなフェミニンなピンクの桜をデザインしたセンスが凄い。もう何十年も前のデザインと聞いている。

 

多くいる会社人間と全く違う側面を見せてくれる。だから我々は憧れるのだろう

彼らは、ヒラメのように上ばかり見ての行動はしない。

自分で判断し、実行する。言われた事だけやる選手は一人もいない。

自分はこれだけ努力しているから、認めて欲しいという選手も一人もいない。大会が始まる前、いや始まっても日本代表の快進撃が始まるまで、正直熱狂はなかった。それでも、代表選手たちは、人知れず努力を重ねてきた。誰に見てもらえなくても、自分たちのために、チームのために。

 

最後の試合 南アフリカとの一戦の後、選手たちは観客席にいた自分の子供達をフィールドに招き入れ、退場した。それを見て、改めて気づいた。そして驚いた。

彼らは自分よりはるかに年下だという事を。

 

生前の平尾さんとお会いしたことがある。只々、カッコいい人という事がいまだに印象に残っている。容姿は元より、生き方そのものがカッコいい。偉ぶらず、かといってからだの奥底から来る自信を感じた。もちろんフィジカルなタックルはされなかったが、心に強烈なタックルをされたような衝撃を受けた。

そして、ノーサイドの意味をレクチャーして頂いた。今も僕の心の宝物である。

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はじめまして! 治山です。 今回から、ブログというものに挑戦します。 「をとこ(男)もす(る)という日記というものを、社長もして心みむとて、するなり。」というか、 「つれづれなるままに・・。」という心情でしょうか。

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このページは、haruyamaが2019年10月29日 13:45に書いたブログ記事です。

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