父との店廻り

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先日、父と車に乗り、四国の香川県に行く機会があった。
その日は、梅雨の合間の快晴で瀬戸大橋からの眺めも最高で、改めて瀬戸内に住んでいる
幸せを感じた。

午前中の用事を済ませ、ふと時計を見ると1時を過ぎていた。結構腹が減った。
いよいよお楽しみのうどんタイム!
僕は香川に行くたびに「うどん屋」をはしごする位、讃岐うどんが大好きである。
リストに沿って近くの美味い店を探ってみると、ぶっかけうどんの元祖「山下うどん」が3キロ位先に
あるではないか!!

いざそこを目指して車を走らせていると、父から「腹が減った!どこでもいいから入れ!」といらだつ声。
こちらが「もう少しで美味い店があるから、そこに行こう!」と言っても聞く耳持たず。
時間を追うごとにいらだちは増していく。
「もう何軒もセルフの店が見えるじゃないか!そこに入れ!」
確かに、このエリアはコンビニ以上にうどん屋がある。それを「混んでいる」とか、「客が全然入って
いない」とか、騙し騙し運転していても、その間ずっと「あれに入れ!」「これに入れ!」と指示の連打。
腹が減ってさらに加速している。

そして、こっちも根負け。これをあと何分も続けてもしょうがないと思って、後ろ髪をひかれる思いで
泣く泣くバリバリのセルフ系の店に入った。
山下うどんまで残り300m位の距離だった(涙)

入ってみると中も同じ。お盆を持って、うどんをもらい、汁を入れて席に着く。
期待とあきらめの中、一口すする。「あれ?まあまあ美味い。ベストではないが、やはり本拠地、
香川のどこで食べても美味いんだな」と改めてうどん県に感動した。

そして車に乗ると、父はおもむろに「まずかった。」と一言。
よく言うよ!自分がそこに入れと言ったくせに・・・。(苦笑)

さて、四国で仕事を終えて、岡山に帰ってくるとすでに夜の20時30分。
父はおもむろに(大抵これだが)回転ずしに行こうという。お気に入りの回転ずしがあるらしい。
こちらも別に反対する理由もなくそこに向かった。運転していた社員は、「今の時間は一番混む時間で、
1時間以上待つかもしれません。」と言う。

わずかな望みをかけて、そこに行くと、案の定、店の前まで長蛇の列。これはダメだ!
待ちの時間を見ると80分。ここで萎えた。父にそれを話し「待つのもあほらしいから、他に行こう」と
言うと、「絶対ここで喰う!」と頑固おやじそのもの。
「ちょっと待ってくれ!こんな所と言っちゃ失礼だが、他にも回転ずしはいくらでもある。
ここで80分も待つなど時間の無駄だ。」と主張しても、より意固地になり。

勝手に店に入って待合椅子にドカッと腰を掛けた。こうなると泣く子と地頭には勝てないというより、
地震雷火事親父を賭け合わせたように。泣く子と地頭、さらには地震雷火事親父には勝てない。
もうあきらめ気分。まあ明日は父の日だし、これを持って父の日のプレゼント代わりにしよう!(苦笑)

待つ事70分(10分早かった(苦笑))10時近くになり、ようやくテーブルにたどり着いた。
そして、食べてみる。もちろんまずくない。但し、他の回転ずしと変わらない(笑)
その店を出て、家に着いたのは11時近かった。(涙)

さて、この話、実はここからが本題!(前置きが長くなりすみません。)
今日一日を振り返ってみると、最大の収穫は、父とけんかをしなかった事。
良く考えて見たら、うどん屋でも回転ずしでもこちらも一歩も譲らず、ガンガンに衝突も出来た。

しかし、振り返ると、うどんも山下までは行かないが、まあ美味しかったし、寿司もまあ他より1時間位
余計に待ったかな程度で、痛みはない。

よく自分の主張を絶対曲げずにガツンガツンぶつかりながら前に進む破氷船みたいな人もいるが、
(社長に多いタイプ、僕も実は一面そうである) 決して妥協できない事、譲れないライン以外は、
意外と妥協しても大差ないなぁと思った。

今回の事を言えば、父とお互い一歩も引かず気まずい(多分同乗の社員が一番気まずい)
一日を過ごすより、まあ妥協して、一応気分よく一日を過ごせた。
それよりも今後の人生の得難い教訓を一つ得たというご褒美があった。

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はじめまして! 治山です。 今回から、ブログというものに挑戦します。 「をとこ(男)もす(る)という日記というものを、社長もして心みむとて、するなり。」というか、 「つれづれなるままに・・。」という心情でしょうか。

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このページは、haruyamaが2015年6月22日 13:21に書いたブログ記事です。

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